白物家電といえば、パナソニック、三菱、東芝、日立、シャープといった日本の大手老舗メーカーが有名だ。長く安心して使い続けられることから、多くの人におすすめできる無難な選択肢といえる。
一方、新興メーカーにも目を向けてみると、コスパの良さや革新的な機能など、独自の強みで攻勢を強めている。現実的な価格設定で魅力的な製品も多く、大手メーカーの製品と迷うケースもあるはずだ。
そこで今回は、冷蔵庫・電子レンジ・洗濯機をすべて新興メーカーの格安製品で揃えた筆者が、実際に使ってみてわかったメリット・デメリット、購入時の注意点についてお話ししたい。
無難に大手メーカーの製品を買うべきか、コスパの良い新興メーカーの製品を買うべきか、迷っている方の参考になれば幸いだ。
我が家の白物家電布陣
まずは、筆者宅の白物家電の”布陣”をお伝えしよう。
我が家は夫婦+赤ちゃん1人の3人家族だ。冷蔵庫・電子レンジ・洗濯機といった白物家電は、ある程度余裕を持ってファミリータイプを揃えている。
<筆者宅の白物家電布陣>
- 冷蔵庫:アイリスオーヤマ・FXシリーズ「IRSN-FX43A」
- 電子レンジ:象印・エブリノ「ES-JA23-WA」
- 洗濯機:Hisense「HWF-D120XL-W」
いずれもメーカーの名前は認知されつつあるものの、国内市場では”二軍”といったイメージで、製品の普及率はまだまだ低い。
はじめに、それぞれの機種の概要と所感をざっくりお伝えしよう。
冷蔵庫:アイリスオーヤマ・FXシリーズ「IRSN-FX43A」
筆者宅の冷蔵庫は、アイリスオーヤマのフレンチドアタイプ「IRSN-FX43A」。フレンチドアタイプの冷蔵庫は安くても15万円台〜という相場感だが、税込115,030円で購入・設置までできたため、かなり安く買うことができた。
機能面では、冷凍室が充実している点が特長だ。なんと冷凍室が2つの扉に分かれており、なおかつ5段の引き出しを装備している。

実際の使い勝手も良好で、大手メーカーと比べて目立って削られている機能もないため、現時点で不満はない。詳細なレビューは、以下のリンクから確認いただければ幸いだ。
電子レンジ:象印・エブリノ「ES-JA23-WA」
電子レンジは、象印のエブリノ「ES-JA23-WA」を使っている。象印というと、マホービンや炊飯器のイメージが強いが、2022年に電子レンジの分野にも参入した。
価格は筆者購入時点で税込39,850円。他社にはない特徴的な機能とデザインを備えつつ、コスパが高い製品だ。

特に、自動でレンジとグリルを使い分け、揚げ物をカラッと揚げてくれる「サクレジ」機能は便利だ。買ってきたスーパーのお惣菜や冷凍した揚げ物も、ボタンひとつでまるで揚げたてのような仕上がりになる。

また、ミニマルでおしゃれな本体デザインも非常に気に入っている。従来製品では掴みきれないニーズを捉え、機能・デザイン・価格のバランスが取れた一台だと感じた。
洗濯機:Hisense「HWF-D120XL-W」
我が家の洗濯機は、Hisenseのドラム式洗濯機「HWF-D120XL-W」。本製品の特長は、なんといってもコスパの良さだ。
価格は筆者購入時点において税込143,788円。同スペックの他社製より5〜10万円ほど安く買うことができた。

実際の使用感は良好だ。安いからといって製品の質が悪かったり不具合が発生しやすいということはなく、普通に使えている。もちろん日本語の取扱説明書もあるため、なんら国産製品と遜色ない。
白物家電を格安機種で揃えるメリット・デメリット
冷蔵庫・電子レンジ・洗濯機をすべて新興メーカーの格安製品で揃えるとどうなるのか、実際に使ってわかったメリット・デメリットを述べていこう。
メリット
コスパの良さとニーズに合致した付加機能
新興メーカーの格安製品を使って得られた最大のメリットは、「コスパの良さ」と「ニーズに合致した付加機能」だ。
国内大手メーカーの中から選ぶとなると、安い製品はグレード差別化のために主要な機能が削られていたり、見た目や装備がショボかったりする。中位モデル以上でないとまともに使えず、露骨に「高いグレードを買わせたいのだな」とわかることも多い。
一方、新興メーカーの製品にも視野を広げると、価格に対する機能やデザインが優れた、コスパが良い製品を見つけやすい。当たり外れはあるが、”当たり”製品を見極められれば、良い買い物ができる。
さらに、従来製品では捕捉できなかった、ユーザーの”本当のニーズ”を捉えた製品も多い。使わない付加機能ではなく、日常で便利に活用できる機能が搭載されていれば、QOLは大きく向上する。
サクレジ機能を搭載した象印のエブリノや、5段冷凍室を搭載したアイリスオーヤマの冷蔵庫は、まさにその代表格だ。

常識にとらわれない発想がイイね!
独自性のあるデザイン
「家電の見た目は、どれも似たようなものばかりでつまらない」と感じているなら、新興メーカーの製品はぜひともおすすめしたい。
デザイン面で筆者が特に気に入っているのは、象印のレンジ「エブリノ」だ。マット調のホワイトカラーと、左右にダイヤルが2つあるミニマルな外観が、インテリアを引き立ててくれている。
「見た目がかっこいいから選ぶ」というのも、日々の生活満足度を高めるよい選び方だ。愛着が持てる製品を見つけられれば、お部屋をきれいに保つモチベーションにもつながる。

意外と壊れない
「格安製品は壊れやすい」というイメージを、漠然と持っている人は多いだろう。筆者自身もそうで、「大きな買い物だから失敗したくない」という気持ちは強かった。
だが、実際に使い始めてみると、その不安はいい意味で裏切られた。少なくとも現時点においては特段の不具合は生じておらず、そうした予兆もない。
安くても、探せば質がいい製品はあるということなのだろう。
むしろ筆者は、日立のドラム式洗濯機(2022年モデル)で致命的な不具合が見つかったように、大手だからといって安心ということもないように感じている。
近年は国内大手メーカーの白物家電部門が切り離されて外国資本が入ってきているケースも多く、信頼性の面でも大差がなくなってきているのではないだろうか。
デメリット
長期で使った場合の耐久性と故障時のリスク
格安製品で気になるのは、5年・10年…と長期で使った場合の耐久性と故障時のリスクだ。
ここに関しては、長年培ってきた技術やノウハウ、サポート体制を持っている国内大手メーカーが圧倒的に強く、新興メーカーが太刀打ちできない部分だ。
耐久性や故障時の対応については未知数な部分が多いため、コスパよりも安心感を求める方であれば、新興メーカーの機種は避けた方が無難だ。

”安心料”を上乗せしてでも大手を使うべきか。悩ましいね。
また、新興メーカーのマニアックな機種は製造台数自体が少ないため、部品点数に限りがある。そうなると、故障時に部品の在庫がなく、修理できないといったリスクもある。
ほかにも、ユーザーが少なければ、万が一故障した場合であっても、たまたまハズレ個体に当たっただけなのか、設計不良なのかが判別しにくいというリスクも存在する。
幸いにも、筆者は現時点でこうした場面に遭遇していないが、こうしたリスクがあることはあらかじめ認識しておく必要があるだろう。
レビューが少ない
新興メーカーのマニアックな機種を購入する場合、製品レビューが少ない、またはほぼ存在しないことがある。買ってからでないと分からない”賭け”の要素が発生することもあるため、注意が必要だ。
実際、筆者の購入したアイリスオーヤマの冷蔵庫やHisenseのドラム式洗濯機は、購入時点でレビューが全くといっていいほどなかった。
今すぐ必要でないのであれば、他の人のレビューが出てくるまで、少し待ってみるのも得策だろう。

レビューがないと、粗悪品を見極めるのは難しい。
後継機種が出る保証がない
国内大手メーカーの製品であれば、機能やデザインをちょっとずつアップデートしながら、ほぼ毎年新しいモデルが登場する。一方、新興メーカーの場合、後継機種が発売される保証は全くない。
採算が合わなければ一世代限りで終わってしまうこともあるし、もし気に入って使っていたとしても次回同じような機種が買えるとは限らない。

購入時に注意すること
では、新興メーカーの格安機種で極力失敗しないためには、どんなことに注意すればよいのだろうか。
筆者の考える気をつけるべきポイントは、以下の4点だ。
- 実機を見てから買うこと
- 製品保証を確認すること
- 無名メーカーの製品は買わない
- 確信が持てないなら買わないのが無難
まず第一に、できる限り実機を見てから買うことだ。
量販店に置いてある場合は店頭で実機を確認し、製品のつくりや質感を確かめてから買うようにする。ネット上のイメージ画像は見栄えよく加工されているため、現物を自分の目で見て確かめることが重要だ。
次に、製品保証に関する注意だ。量販店で買うなら販売店保証が付いたり、公式サイトで買うとメーカー保証が付くことが多い一方、よくわからないサイトや個人から買うと保証の対象外になることもある。
「安物買いの銭失い」とならないよう、安さだけに注目せず、いざという時にきちんと保証してくれるところから購入するようにしよう。
また、無名メーカーの製品を買わないのはもちろんのこと、もし良い製品だと確信が持てないのであれば買わないのが無難だ。
AmazonやAliExprsss、Temuなどでは、無名メーカーがびっくりするほど安い価格で家電を売っていたりするが、そうした製品は”地雷”の可能性が極めて高い。

価格だけで選ぶと失敗するので注意!
上記4点に注意することができれば、格安製品でも失敗しにくくなる。筆者自身もこれらを意識して製品を購入しており、いずれも買ってから後悔したことはない。
新興メーカーの台頭は家電選びを難しくする反面、自分にぴったりの機種を安価に見つけるチャンスでもある。ぜひ、国内大手メーカーにこだわらず、コスパの良い格安製品を選択肢に入れてみてはいかがだろうか。




