なぜ、新生児期の育児は大変といわれるのか?この時期を乗り切るためのポイントは何か?
今回はパパ育休を1年とった筆者が、新生児期(誕生〜1か月目)の育児について、苦労したことや乗り切るポイントを実体験ベースでお話ししていきたい。
初めての育児に不安を感じている方や、パパ育休の取得を検討している方にとって、少しでも参考になれば幸いだ。
新生児期の育児は大変か?
世間一般では、新生児期の育児は大変といわれる。ママは産後で体調が回復していなかったり、初めての経験も多くわからないことばかりだからだ。各家庭によって状況は異なるものの、この時期は多くの家庭にとって”辛い時期”となっていることは確かだろう。
では、一口に大変といっても、そもそも「何が」大変で「どの程度」大変なものなのか。新生児期の大変さについて、筆者の経験からわかったことをお伝えしよう。
まず前提として、執筆時点での筆者宅の環境についてお話ししたい。あくまで一例であるため、「我が家ではこんな苦労もありそうだな」とか「これは心配しなくて大丈夫そう」など、各家庭の環境にあてはめてイメージしていただければ幸いだ。
- 夫婦共働き
- 世帯年収は世間一般的なレベル
- 夫婦共に育休を1年間取得(給与なし)
- 里帰り出産はしていない
- 第一子が誕生して、新生児期を乗り越えた
- 夫婦ともに育児は全くの素人
我が家の特徴としては「ママ育休」だけでなく「パパ育休」もしっかりと取得して、ママ・パパで育児を折半するスタイルだ。
世間的にはパパ育休を1年間取得できる世帯は少なく、里帰りや実家の支援を受けるといったパターンが多い。この点、筆者は「使える権利はしっかりと主張して使いたい」と思う派であり、仮に収入が減ったとしても育児を夫婦で分担したいと考えていたので、夫婦2人で取得することにした。
では、こうした条件のもと、我が家における新生児期の育児は大変だったといえるのか?
結論から言うと「大変ではあるが、想定の範囲内」というのが夫婦共通の回答だ。

大変ではあるけれど、騒がれているほど大変ではないというか。
-150x150.png)
身構えていただけに、思ったよりは負担が少ないかも。
というのも、ネット上では新生児期の苦労話や反省談があまりにも多く、ネガティブなイメージばかりが先行しがちだ。インターネットはわからないことが解決できる便利なツールである反面、不安を煽るコンテンツの存在など、かえって不安を増やす要因にもなっていた。
実際、筆者夫婦もこうした情報を見ることで育児に対する不安や心配事が増え、産前はあらゆるケースを想定して身構えていた。だからこそ、実際にやってみたら「思っていたほど大変ではない」ということが多く、想定を上回ることはなかったというのが率直な感想だ。
もちろん、苦労したことも多々あった。特に、筆者夫婦が苦戦したのは、以下のような問題に直面したことだ。
- 原因がわからない泣きやぐずりがある
- 親が寝ている時に泣いて起こされる
- 気軽に外に出かけられない
- 親の生活リズムの崩壊
基本的に、赤ちゃんは寝ている間は”無害”だ。その間は、親にとっても自由な時間であり、たまに赤ちゃんの様子を確認しながらも、従来通り休んだり家事をすることが可能だ。
一方、面倒なのは目を覚ましている時だ。意識がある時間は、自己中心的な”モンスター”と化すためだ。
「母乳よこせ」「ミルクよこせ」「オムツを変えろ」「抱っこしろ」と、彼らの要求はとどまる所を知らない。赤ちゃんという地位をいいことに要求はエスカレートしていき、親の体力と精神力はみるみる削られていく。

頼むからずっと寝ててくれ…
一つ一つのタスクの難易度は低いが、蓄積していくタイプの疲労やストレスがかかる。そのため、自分では気がつかないうちに、いつの間にか体が限界を迎えていたりするのだ。「大したことをしていないのに、なんでこんなに疲れているんだろう」と思ったことは何度もある。
また、新生児期の赤ちゃんは親側の都合など微塵も考慮してくれない。優先順位に容赦無く割って入ってくるので、自分のペースで世話をすることはできず精神的にも参ってくる。
実際、筆者は生後まもなく1か月が経過しようというところで、自立神経の乱れが原因と思われる吐き気と倦怠感に襲われた。こうした症状は2日もすれば完治したが、夫婦それぞれで意識的に育児から離れる時間を作るなど、体調管理にはこれまで以上に気をつける必要があると感じた。
新生児期の育児ストレスを軽減する4つのポイント
では、新生児期における親のストレスを少しでも緩和するためには、どのような策があるだろうか。
実際に経験したからこそわかった、新生児期を乗り切るポイントを4つほど提示したい。これらを意識しつつ、各ご家庭の環境や赤ちゃんの特性を踏まえて、持続可能な育児の方法を模索していただくとよいだろう。
<新生児期の育児ストレスを軽減する4つのポイント>
- 子ども中心ではなく親中心に考えよ
- 赤ちゃんは多少なら雑に扱っても大丈夫
- 調べればだいたいなんとかなる
- 貴重な体験価値を享受せよ
子ども中心ではなく親中心に考えよ
まず、新生児期の育児で最も重要なのは、子どもではなく親中心で考えることだ。
確かに「子どものためにこうしてあげたい」「丁寧に接してあげたい」と思う気持ちはよくわかる。筆者自身も、子どもの意思を一人の人間の意思として尊重し、応えてあげたいと思っている。
一方、新生児期はまだまだ先が長く、親が倒れてしまっては本末転倒だ。親があってこその育児であり、今後やりながら改善していけばいいので、まずは息切れしないことを最優先に取り組むことが大切だ。
はっきりいって、新生児期の育児に”完璧主義”は不要だ。自分が倒れないことを第一とし、当初の目標の6割が達成できれば合格点だと考えてやっていこう。
赤ちゃんは多少なら雑に扱っても大丈夫
1か月育児をしてわかったのは、多少であれば赤ちゃんは雑に扱っても大丈夫という点だ。
というのも筆者はこれまで赤ちゃんを抱いたことがなく、ちょっと触れただけでも怪我をさせてしまったり機嫌を損ねてしまうのではないかと、過度に恐れていた部分がある。
だが1か月間育児をしてみて、赤ちゃんは意外と強く、回復力がものすごく早いということがわかってきた。赤ちゃんは自分で自分を引っ掻いたり、かぶれたりすることが頻繁にあるが、その回復スピードは大人の比にならないほど早い。不機嫌に泣いていても、数時間もすればすっかり忘れてケロッとしている。
赤ちゃんの扱いに過度に慎重になる必要はなく、「多少雑でも大丈夫か」くらいの気持ちで、気を張り過ぎないことが大切だ。
調べればだいたいなんとかなる
新生児期には、「これはやっても大丈夫かな」「きちんと育児できているかな」と様々な不安が出てくる。
だが、その心配はほとんど無用だ。今の時代、調べれば大体のことはネットに載っているし、わからないことはその道のプロに聞けば解決できる。もし何か問題があれば検診の際に指摘があるはずだし、お医者さんが気づかなければ、我々素人にはもっとわからない。
気をつけたいのは、SNSで流れてくるような不安を煽るコンテンツに踊らされないようにすることだ。新生児期の育児に必要なのは「知識デブ」になることではなく、ストレスを抱え込みすぎない「余力」を持つことなのである。
貴重な体験価値を享受せよ
新生児期の育児において親が得られる大きなメリットは、経験という「体験価値」だ。
体験価値とは、幸せや楽しいといったものから、苦しいことや辛いことなどネガティブなものを含めて、自分自身の人生を豊かにしてくれる価値のことだ。大変なことはたくさんあれど、それが自分にとっての貴重な経験となり、親自身の価値を高めることにもなる。
特に、新生児期はすぐに成長が訪れてしまうため、今しかできない貴重な経験だ。こうした経験が将来の自分にとって「財産」となることは間違いないだろうから、楽しいことから辛いことまでいろいろと経験し、体験価値を最大限享受してみてほしい。
まとめ
最も大変な時期といわれる新生児期。あまり身構え過ぎず、まずは親自身の負担を減らすことを最優先に考え、持続可能なやり方を模索していくことが大切だと感じた。
新生児期には今回挙げた4つのポイントを押さえつつ、楽しみながら育児に取り組んでみてはいかがだろうか。




