晴海フラッグの住みやすさ調査【街レポ】

住まい

今回は、住みやすさ調査の第一弾「晴海フラッグ」編。

筆者独自の視点で、晴海フラッグに住むメリット・デメリットをお伝えしたい。晴海フラッグへの引越しを検討中の方や、物件探し中の方の参考になれば幸いだ。

晴海フラッグ(HARUMI FLAG)とは?

晴海フラッグ(HARUMI FLAG)とは、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの選手村跡地におけるまちづくりの呼称だ。

住所は、東京都中央区晴海5丁目。三井不動産レジデンシャルが主幹事となり、分譲マンションを中心とした一体的な開発が行われた。

一体開発だけあって、とても綺麗な景観だ。

晴海フラッグのマンションといえば、分譲時に周辺相場よりも極端に安い価格で販売されたことで、投機目的での申込が殺到し、社会問題になったことでも有名だ。

また、東京オリンピックの延期により入居開始時期が遅れたり、違法民泊や入居者のマナーが問題となるなど、たびたび悪いニュースも目に入ってくる。

一方、都心に近く、豊洲やお台場などの観光エリアにも出やすいことから、高所得ファミリー層やパワーカップルに人気のエリアでもある。

では実際のところ、住みやすいエリアといえるのか。「百聞は一見にしかず」ということで、晴海フラッグエリアを歩きながら、住みやすさをチェックしていこう。

晴海フラッグの玄関口「月島警察署前」交差点。

晴海フラッグに住むメリット・デメリット

晴海フラッグに住むメリット

街並みが綺麗で安全

街を訪れた第一印象は、街並みがとにかく綺麗で、ゆとりがあるということだ。

エリア内は電線が完全に地中化されており、歩道・自転車道・車道がしっかりと区分けされている。街灯もデザインが統一されていて、歩いていてとにかく気持ちがいい。

道幅も広く安全で、いかにも「ニュータウン」といった感じ。

交通量が少ないのも、大きなメリットだ。都道484号線は車通りが多いものの、”晴海フラッグ”といわれる5丁目エリアに入ってしまえば、嘘みたいに交通量が少なくなる。

特に、子どもがいる家庭にとっては、交通量の少なさは安心材料と感じるだろう。近辺の豊洲や勝どきエリアは交通量が多く、子どもを一人で歩かせるには怖いところも多いが、晴海フラッグではそのようなことはない。

人通り・車通りの少なさから、晴海フラッグエリアを「ゴーストタウン」と評する人もいるようだが、エリア全体が住居メインの区画となっているため、昼間人口が少ないのは必然といえるだろう。

ららテラスで生活必需品は揃う

買い物事情についても、まず困ることはない。街の中心部に、三井不動産が運営する「ららテラス HARUMI FLAG」がある。

ららぽーとのような大型の商業モールではなく、最寄り系のテナント構成で、規模もコンパクトだ。スーパーマーケット(サミット)、マツモトキヨシ、ダイソーほか、ちょっとしたレストランもある。生活必需品は、ここで一通り揃えることができそうだ。

少し歩けば東武ストアもあるため、徒歩圏内でスーパーの買い回りもできる。

晴海フラッグの生活インフラ「ららテラス」

晴海トリトンで大きな買い物も!

車通りの多い都道484号線を越えれば、「晴海トリトン」がある。

オフィスビルと一体となり、レストランやカフェ、ドラッグストア、スーパー、各種ショップなどが揃う中規模の複合商業施設だ。

知名度や規模感からか、休日の午後にも関わらず、比較的空いていることに驚いた。もしかしたらオフィス需要の方が高く、平日の方が混むのかもしれない。

なにより興味深かったのは、晴海トリトン内でもカフェだけはどこも盛況だった点だ。しかも、遊びで来ている層は少なく、コーヒー片手に仕事をしている人が多く見受けられた。このエリアに住む人のテレワーク率の高さを表しているようにも思われる。

晴海トリトン

所得と民度の高さがうかがえる

このエリアに来て肌で感じたのは、所得の高い層が多いことと、それに応じて民度の高い層が多いことだ。

正直なところ、これはちょっと意外だった。晴海フラッグというと、違法民泊や住民のマナーの悪さなど”負のニュース”が取り沙汰されることも多く、どこか治安が悪いというイメージがあったのだろう。

だが実際に足を運んでみると、治安の悪さを感じるどころか、都内の他のエリアと比較しても、安心して子どもを歩かせられる街だと感じた

住民層は20〜40代と思われるそれなりに収入のある人が多く、高齢者率の低さ・外国人率の低さが際立った。

面白かったのは、私の前でバスを待っていたご家族が、あと2〜3分で到着するバスに耐えかねて、タクシーに乗って行ったことだ。それが日常なのかもしれないが、経済的に余裕のあることが見て取れた。

”郊外のニュータウン感”がよい

都心から近いものの、交通量が少なくゆとりある街並みが広がる。いい意味で”郊外感”があり、「落ち着いたところで暮らしたい」という層にはハマるはずだ。

イメージで言うと、神奈川の「港北ニュータウン」や千葉の「流山おおたかの森」あたりに近い雰囲気がある。

東京湾岸の他のエリアと比較しても、街全体の景観や雰囲気は一歩リードしているといった印象で、晴海エリアに人気がある理由も理解できる。

郊外感がありつつも、対岸にはレインボーブリッジが!

晴海フラッグに住むデメリット

公共交通アクセスの悪さ

都心に近いというものの、アクセス面においては大きな課題が残る。まず、鉄道アクセスは最寄りの「勝どき駅(都営大江戸線)」まで、徒歩20〜30分は覚悟する必要がある。

また、臨海エリアの交通アクセス向上のために運行が始まった「東京BRT」も、現時点ではイマイチだ。実際に乗ってみたところ、ある程度の定時性は確保されているものの、それ以前にそもそも本数が少なすぎる。

昼間は20分に1本、ラッシュ時ですら本数がほとんど変わらないため、田舎の路線並みと言っても怒られないだろう。

東京BRT

今回、筆者は晴海エリアに向かうにあたり、新橋駅から東京BRTを使ったが、鉄道と比較すると明らかに利便性が下がることを実感した。特に、新橋駅では途中で案内表示が途切れたり、バスの方面によって乗り場が異なったりするなど「初見殺し」の要素が多かった。

また、電車や地下鉄の新橋駅からはそこそこ距離があるうえ、バス停の屋根が心もとないため、雨がバス停に吹き込んでくることも想定される。(特に、新橋・汐留エリアは高層ビルが多く、風も強い。)

ただし、BRTも悪いところばかりではなく、乗り心地はかなり快適だった。乗車するバスによっても異なるが、筆者が乗車したバスは水素で動いており、静かで加速が良く、バス特有の「ガタンガタン」といった揺れや音はほとんどしなかった。

いずれにせよBRTがあるとはいえ、その本数の少なさや利便性から、やはり車は必須といってもよいだろう。自家用車があれば、湾岸地区のお出かけスポットや都心へもすぐに出られるため、QOLは格段に向上するはずだ。

もっとコスパいいエリアがあるかも

分譲当時は”格安”といわれ、投資家がこぞって参戦した晴海フラッグだが、今となっては一般庶民の手が届かない価格にまで跳ね上がってしまった。

それであれば、無理に晴海フラッグ内で探すのではなく、近い雰囲気の他のエリアを探す方が良いとも思えてくる。特に、予算的に余裕がない人や、適正価格の見極めに自信がない人であれば、似たようなキャラクターを持つ他のエリアを探す方が賢明だろう。

良い街であることには変わりないが、投機熱を帯び過ぎており、一般の検討者が参入するにはハードルが高すぎるように感じている。

もくもく
もくもく

マネーゲームと化したエリアで、一般人の参入は難しいね…。

大先輩「清掃工場」の存在

晴海フラッグの入口に鎮座する「中央地区清掃工場」の存在は、晴海フラッグを検討するならば、頭の片隅には入れておきたい。ここは、都内のゴミを焼却するための重要な施設で、2001年竣工の晴海地区の”大先輩”だ。

都民の生活を支える重要な施設である一方、自分が住む地区に位置するとなると、気になる人は一定数いるだろう。

筆者が歩いた感じでは、大気のにごりや、騒音、におい等は一切気にならなかった。

中央清掃工場

大型商業施設がない

ファミリー層が多いエリアだからこそ、気になるのは商業の弱さだ。

晴海フラッグの核となる「ららテラス」は規模として小さく、徒歩圏内で遊べる場所・食べる場所が少ない点はデメリットだ。

1日時間が潰せるような「モール型」の大型商業施設があれば、街全体の評価もさらに高まったのではないだろうか。

三井不動産としては、豊洲にあるららぽーととの自社競合を避けたかったのかもしれないが…。

ららテラスのテナント(2026年4月時点)

まとめ

総評を語っていこう。

晴海フラッグは街並みが綺麗で、車通りも少なく安全であるため、子育てに向いている街だと感じた。また、都心に寄りたいが静かに暮らしたい、という層にも合ってくるだろう。

一方、公共交通のアクセスの悪さや、商業の弱さ、投機性が高いエリアであることから、これらが気になる人にはオススメしにくいといえる。臨海地下鉄の構想もあるが、それを期待して待ち続けるよりは「車ありき」で考えるべきだろう。

本ブログでは、ほかにも住まいの情報や、QOLが上がる情報を日々発信しているので、ぜひチェックしてみてほしい。