掃除機を買いたいけれど、通常の掃除機とロボット掃除機どっちがいいの?
ルンバってどう?
今回は、ロボット掃除機「ルンバ」をはじめて使った、筆者の正直な感想をお届けしたい。
購入した機種
掃除をしないのは嫌だ。でも、掃除は面倒だし、やりたくない。
ただの「ワガママ」なのだが、そんなワガママに答えてくれそうな製品が世の中にはある。
そう、「ロボット掃除機」だ。
以前から気になっていたところ、あの有名なiRobot社の「ルンバ」がキャンペーンをしていたので、迷わず買ってしまった。
私は、こちらのモデルを購入した。
Roomba Combo Essential robot(購入時29,300円)
このモデルは、ルンバの中でも最も安いエントリーモデルなのだが、清掃に必要な一通りの機能は備わっている上、水拭き機能もついている。
そしてなんと、ルンバが3万円程度で買えるというのだから衝撃だ。(私は、公式サイトでキャンペーンを実施していたため、本来の価格より1万円安く買うことができた。)
カラーもブラックとホワイトの2色から選ぶことができ、インテリアに馴染む「白系」の選択肢があるのはありがたいところ。
電源に繋げると、かなりの大音量で「ピコポン↑」というサウンドが鳴り、iRobot Homeのアプリで設定を完了させると、掃除ができるようになる。
ロボット掃除機を買ってよかった?
購入して2ヶ月が経ったが、筆者の購入時の期待度を100点満点とすると、「75点」と言う結果だ。
当初の期待に対してやや引っかかる部分はあるものの、「概ね満足」といってよい。
特に、3万円前後という価格帯を考えれば、本機種のコストパフォーマンスは良好だ。
では、実際に使ってみて、良かったところ・イマイチだったところを正直に述べていこう。
ルンバを買って良かった点
床掃除から解放された!
まず、なんといっても、床掃除をボタンひとつで完結させられると言う点だ。
スマートフォンでアプリを開き、「すべて清掃」をタップすれば、あとは自動で掃除を終わらせてくれる。
当然、自ら移動して充電スタンドまで戻ってくれるので、従来の掃除機のように、わざわざ充電器まで持って行く手間もない。
また、アプリからは吸引力の調整が3段階で可能だったり、スケジュールを設定しておいて、決まった時間に自動で掃除を開始することも可能だ。
また、Google Homeなどと連携させれば、「OK,Google。掃除を開始して。」などと声で呼びかけるだけで、掃除を始めることができる。
特に、共働き世帯や一人暮らしなど、時間がない家庭には非常にメリットが大きいと感じる。
そして、なにより結構な“働き者”で、丁寧に掃除してくれるのがよい。
清掃終了後、ゴミを掻き出す必要はあるが、自分で掃除機をかけるよりもかなり多くのゴミを収集できている。
ゴミ捨ては意外と楽
ごみ収集タワーなどの、ゴミを溜めておく機能がついていない機種の場合は、都度ゴミ捨ての必要がある。
私の購入したRoomba Combo Essential robotは、ごみ収集タワーの機能がついていないので、後部のダスト容器を取り外し、ゴミを掻き出して捨てる必要がある。
しかし、この作業は、そこまで手間にはならなかった。
ダスト容器の背面には、すぐにゴミが掻き出せるよう、ブラシがついており、これを使ってごそっとホコリを取ることができる。
ごみ収集タワー機能がついているものは、ついていないものより2〜3万円程度高くなる傾向があるが、「毎回捨てたくない」という方はそちらを買うとよい。
玄関・階段などの段差からは基本的に落ちない
そして、これが結構すごいのだが、玄関や階段などの大きめの段差からは、落ちないようになっている。
段差の前でピタッと止まり、方向転換をしてくれる。
基本的には、センサーが働き落下することはないので安心してほしい。
ただ、2ヶ月間使ってみて、段差から落ちてしまったことが1回だけある。
段差から落ちてしまった時は、段差の先に、段差と同じ高さの荷物置いてしまった時であり、掃除機が段差がないと「勘違い」してしまったからだと思う。
それをしなければ、基本的に落ちることはなかった。
また、逆に、ソファや机の脚程度の低い段差であれば難なく乗り越えることができる。
段差を乗り越える際、「ガタンガタン」という音がするので、気になる人は、段差が発生しない家具を選ぶ必要はあるだろう。
イマイチな点
床に物を置けない
まず、一番大きいデメリットは、床に物を置きっぱなしにできない点だ。
軽い荷物だと、ルンバに引きづられてしまうため、都度机や棚の上などに動かす必要がある。
また、荷物を壁に寄せておけば引きづられないものの、ロボット掃除機がぶつかり、動いてしまうことはある。
そうしたことが面倒な場合は、「最初から床に物を置かない」という選択肢になる。
これができない場合は、ロボット掃除機は買わないか、荷物を回避可能なよりグレードの高いモデルを買うのがよい。
また、掃除機自身はドアを開けられないので、掃除の前にドアを開けておく必要がある。
日頃から、ドアを閉めた生活をしているならば、掃除前にはドアを開けておく習慣をつけないといけない。
掃除自体からは解放されるものの、掃除前に意外と考えることが多いというのが、デメリットだと感じた。
途中でエラーになることが多い
ロボット掃除機というと、掃除開始からステーションに戻ってくるまでを自動でこなしてくれるのが強みだが、筆者の環境下では、途中でエラーが出て清掃が中断してしまうことも多々あった。
一番多いのは、ダイニングの椅子の脚でつっかかり、出られなくなっているパターンだ。
ロボット掃除機自身で椅子を動かしてしまい、罠にハマってしまう。
何度か出ようと試みるが、しばらく出られないとエラーになり、その場でルンバが完全にストップしてしまう。
これは、2ヶ月間使っているうちに、4〜5回は発生したと思う。
対策として、ダイニングテーブルにピッタリと椅子をくっつけ、椅子を動かなくさせることで、つっかかりづらくなった。
また、ステーションでない場所をステーションと勘違いしてしまったことがあったり、狭い通路の突き当たりから戻って来れずにエラーが発生したこともあった。
ほかにも、戻ってくる前に充電が尽きてしまったこともあった。
完璧にステーションまで戻って来れたのは7割程度で、残り3割はエラーで中断してしまうなど、”成功率が低い”点はイマイチといえる。
掃除に時間がかかる
また、掃除に時間がかかる点はデメリットと感じる。
ルンバは”働き者”で、何往復もして丁寧に掃除してくれるのだが、かなり時間がかかる点は要注意だ。
部屋の大きさや家具の配置にもよるが、通常の掃除機では15分程度のところを1時間弱かけて掃除することもある。
掃除を早く終わらせたいケースが多い場合には向かないといえる。
アプリで時間指定もできるのだが、その場合、全ての部屋を掃除しきれない場合も多い。
「今日は簡単に早く終わらせて」「今日は時間がかかってもいいから、丁寧にやって」などの融通が効かない点は、頭を悩ませるところだ。
その他の注意点
そのほか、いくつか注意点を列挙していきたい。
私はデメリットに感じなかったが、初期設定の際にアプリのインストールが必要になるほか、ネットワーク環境が必須になる点がある。
いまどきは少ないが、スマートフォンやネット環境がないと、設定そのものができないため注意したい。
また、公式では、充電ステーションの左右に、一定程度間隔を開ける必要があると記載されている。
筆者の環境では、間隔を空けなくても使えているが、念の為注意したいポイントだ。
あとは、これは仕方がないことなのだが、部屋の角は掃除できない点にも注意が必要だ。
部屋の角はブラシが届かず、そこにゴミが溜まってしまうため、定期的に人の手で掃除が必要になる。
なお、本機種は水拭き機能も搭載されているが、筆者はカーペットが濡れると困るので使っておらず、この点は他の方のレビューを参照してほしい。
買うなら安いモデル?高機能モデル?
ロボット掃除機を探してみると、価格・性能ともにピンからキリまであり、選ぶのが難しいと感じる。
ただ、その中でも、筆者のおすすめはやはり「安価なモデル」だ。
特に、入門機として、筆者の購入したRoomba Combo Essential robotはおすすめできる製品といえる。
ロボット掃除機の先駆者である「ルンバ」が3万円程度で購入でき、清掃に必要な一通りの機能は搭載されているため、ぜひ一度体験してみてほしい。
他機種と比べ高機能というわけではないが、入門機としては十分だと感じた。
逆に、譲れないポイントがあるなら、高価なモデルを選んでもよいのではないかと思う。
例えば、毎回ゴミ捨てをしたくない場合は、ごみ収集タワー付きのモデルを選ぶといい。
また、カーペット上では水拭き機能を停止してくれるモデルや、侵入禁止エリアを設定できるものもある。
高価なモデルを選ぶことで、私の列挙したデメリットを軽減できるかもしれない。
「価格ドットコム」などの比較サイトを使って、必要な機能で絞り込んでみるとよいだろう。
まとめ
案外デメリットが多いと感じたかもしれないが、最初に述べたように筆者は「概ね満足」している。
特に時間のない人には、ぜひ買ってほしい製品だ。
もちろん、ルンバ以外にも、充電器で有名な「Anker」がコスパのよいモデルを発売していたり、「Panasonic」から高品質なモデルも出ているので、そちらも要チェック!
床掃除の手間が圧倒的に軽減し、その時間を有効活用できる。
ただし、掃除前には意外と考えなければいけないことも多く、掃除の手間が100→0になると期待して買わない方がよいということは申し添えたい。