完璧主義の人は、仕事が丁寧で正確に取り組むことから、周りから評価されやすい。
一方、要領よくこなすことが苦手な傾向にあり、完璧主義な性格を治したいと思っている人も多いだろう。
筆者自身も完璧主義な性格であり、そうした悩みを長年持っていたのだが、”とある方法”を実践したところ、短期間で改善できた経験がある。
今回は、筆者の経験に基づきつつ「完璧主義の治し方」についてお話ししていきたい。
完璧主義の悩み
「完璧主義の治し方」と題して話を進めていくが、そもそも、完璧主義を否定するつもりは全くない。
むしろ、なにごとにも丁寧に取り組む姿勢から、人からの信頼や評価も得やすく頼られがちだ。
「〇〇さんに聞けば間違い無いよね」と、周りからは一目置かれるポジションにつくことができる。
このポジションには一朝一夕に到達することはできず、自分の”完璧主義な性格”と”これまでの努力”が相乗的にプラスに働いた結果と言える。
そして、なにより自分自身が納得した状態でタスクを完了させることもできる。
完璧主義は、自分にとっても周りの人にとっても、良い影響を与えることが多いのだ。
一方、完璧主義であり続けること対して、筆者自身は以下のようなデメリットも感じていた。
- タスクがいつも期限ギリギリ・遅れてしまう
- 仕事量を自ら増やしてしまう
- 求められていないことまでやってしまう
- 人一倍疲れやすい
- 頼られることで仕事が増える
- 課題が完璧に片付かないと気分が落ち着かない(0か100でなければ気が済まない)
こうしたデメリットを感じつつも、周囲からは高いクオリティを期待され、期待に応えようと完璧主義が進行してしまう。
クオリティを下げると自身の評価を落とすことになりかねないため、負のループに陥ってしまう。

仕事量が増えすぎて、このままでは体が保たないと悩んでいたよ…
完璧主義の治し方
では、この状況を脱するためには、具体的に何をすれば良いのだろうか?
筆者自身は、完璧主義を改善するにあたり、以下の3ステップを踏むことで改善がみられた。
①思考の転換(マインドチェンジ)
②行動に移す(アクション)
③1か月続けてみる(継続)
これは、筆者自身が実践して改善が見られた方法なので、きっと参考になるはずだ。
それぞれ、具体的に見ていこう。
思考の転換(マインドチェンジ)
完璧主義を改善する上で、最初に必要となるのは「思考の転換」である。
そもそも、このような考えに陥る根源をたどれば、「突き詰めることがよいことだ」という自身の思い込みが発端だ。
例えば、100点満点の課題に対して、80点が合格ラインである場合、80点を取ろうが100点を取ろうが合格であることには変わりない。
にもかかわらず、80点ではなく100点を取りにいこうとしてしまう。
無意識のうちに「高い点数をとること=良いこと」だと錯覚しているのだ。
しかし、これからは思考を転換してみてほしい。
「そこまでやる必要はあるのか?」
先ほどの例に当てはめるとすれば、合格ラインをとりにいくだけであれば、80点を取る努力をした方が「努力に対するパフォーマンスはよい」といえる。
もっといえば、超過した20点分は、はっきり言って「不必要な努力」だったということ。
このようにマインドチェンジができれば、最小限度の努力で”タイパよく”合格ラインを突破することができる。

80点も100点も、合格には変わりないね!
これをいうと、「努力をしたことに意味がある!」という反論がありそうだが、その努力を別の分野に向けることもできたはずだ。
「過剰な努力で評価を得ること」よりも「別の分野に努力のリソースを向けること」こそが、自分にとって有益だと思考を転換してみたい。
行動に移す(アクション)
では、思考を転換できたら、具体的にアクションを起こしてみよう。
完璧主義は自身の性格でもある以上、簡単には変えられないため、徐々に解きほぐす必要がある。
筆者が実践した方法としては、「一つ一つのタスクに制限時間を定め、ある程度忙しいくらいに予定を詰める」ことだ。
こうすると、すべてのタスクを時間内に終わらせるためには、嫌でも完璧に取り組むことはできなくなる。
一つ一つのタスクに高いクオリティを求めるのではなく、合格最低ラインまでに”手加減”をする訓練だ。
耐性ができれば、割り切ることが徐々に怖くなくなってくる。

要領のいい人になるぞ!
1か月続けてみる(継続)
思考を転換し行動に移すことができたら、前の状況に逆戻りさせないことが必要だ。
そのためには、まずは1か月間の継続をしてみたい。
当然、最初はタスクの多さに疲れるだろうし、気分も落ち着かないはずだ。
また、筆者自身、割り切ることに対して、何度も不安な思いをした。
しかし、気持ちが落ち着かないのは、自分の心身にとって”前例がない”からであって、習慣化さえできればストレスに感じなくなるものだ。
性格は思い込みの部分が大きく、意識と行動次第で変えることだってできる。
完璧主義な自分に悩んでいるなら、今回お話しした3ステップを実践してみよう。
まとめ
今回は、「完璧主義を治す方法」についてお伝えした。
まずは思考を転換し行動に移すこと。そして、1か月継続することで耐性をつけていく。
意識→行動→継続の3ステップで改善し、ストレス社会を合理的に生き抜こう。