都心の狭い家vs郊外の広い家〜後悔しないマンション探し〜

住まい

マンション市況が厳しい時代。特に一次取得層にとっては、マンション購入は年々ハードルが上がっており、希望の条件に合う住まい探しが難しくなっている。

かといって、住宅購入は人生で最も大きい買い物の一つ。失敗はなんとしても避けたいところだ。

そこで今回は、都心と郊外のマンションを比較しながら、「後悔しない住まい探し」について考えてみたい。

希望条件を全てを叶えるのは不可能な時代

マンション価格は高騰の一途を辿る。都心は“億ション”が当たり前となり、一般的な年収の世帯にとって、マンション購入は「高嶺の花」となりつつある。

そもそも、人口減少といわれるこの時代に、なぜマンション価格は高騰し続けるのか。その理由には、主に以下のようなものが挙げられる。

  • 都心のマンション価格は国際的にみて割安であり、海外投資家の資金が流入していること
  • 新築は人件費・資材費の高騰により、販売価格に転嫁されていること
  • マンションの供給戸数が減少し、人気エリア・人気物件は需要過多であること
  • 新築価格の高騰により、連動して中古価格も引っ張られること

昨今のマンション価格高騰を単なる「バブル」とする見方もあるが、需給バランスや建築経費の高騰を鑑みれば、こうした情勢は中長期的に続くとみて良いだろう。

となれば、このような時代において、希望の条件を全てをみたした住まいを見つけることは、よほどの資産家でない限り不可能だ。理想を突き詰めた結果、時間だけが過ぎ去ってしまえば、その間の快適な生活や資産形成にとって大きな機会損失といえる。

そこで、マンション購入を検討する我々に突きつけられる課題は、何を「妥協」するかということだ。特に、タイパを重視し都心志向が強い若年層にとって、「広さを妥協するか」それとも「エリアを妥協するか」という一大テーマは、頭を悩ませる。

「都心の狭い家」と「郊外の広い家」、どちらが幸せか。双方のメリットを今一度整理し、その上で身の丈にあった「持ち家戦略」を考えていこう。

なお、今回は価格高騰が著しい首都圏をイメージして検討するが、他の都市圏にも当てはまる部分はあるはずだ。都心エリアとは、都心3区(千代田・中央・港)と副都心4区(渋谷・新宿・豊島・台東)までを指し、郊外とは山手線へ60分程度で出られるエリアまでを指すこととしたい。

都心の狭い家を選択するメリット

都心の利便性を享受できる

都心の狭い家を選択した場合、都心の圧倒的な利便性を享受できるのは、大きなメリットだ。

公共交通機関は網の目状に張り巡らされており、行きたい場所にもサクッと足を運ぶことができる。時刻表を気にせずに乗れる路線も多く、即座にタクシーを呼ぶことも可能だ。

もくもく
もくもく

若者の間で広がっている「車なし」生活にもマッチしているね。

さらに、買い物施設や飲食店の選択肢の多さ、娯楽施設の多さも、日々の生活を豊かにする重要な要素だ。新しいお店がオープンしたり、今後の街の開発への期待も生まれやすく、その恩恵を存分に受けられる。

通勤時間・通学時間が短縮できる

都心勤務であれば、通勤時間が短縮できるのはメリットだ。自宅に早く帰れれば、その分家事や副業、自由時間を多く確保できる。

また、子どもがいるご家庭の場合は、都内のハイレベルな学校への入学も視野に入ってくるし、通学時間や交通費の削減にもなる。特に、大学は都心回帰の動きがみられることから、子どもにとってもメリットが大きい。

万が一、郊外へ通勤・通学になったとしても、公共交通はラッシュとは逆走になるため、混雑が回避できるのも嬉しいポイントだ。

行政サービスの手厚さ

東京都内在住であれば、手厚い行政サービスの恩恵が受けられる。近隣県と比べても、税収が桁違いに大きいため、特に子育てをはじめとした支援策が多いのが特長だ。

こうした制度を活用したければ、東京都内に住所を置いていることが必須となってくる。

もくもく
もくもく

郊外でも、千葉県流山市のように子育て支援策が充実しているエリアはあるよ。

資産性に期待ができる

都心エリアでマンションを購入すると、資産性にも期待がしやすい

特に人口減少の時代においては、すべての地域で均等に人口が減っていくわけではなく、利便性の高い人気エリアへの集中とそうでないエリアの過疎化という形で、二極化が進む。

都心で適正価格の物件を購入していれば、売却は郊外ほど難しくはないだろう。

郊外の広い家を選択するメリット

広くて快適な家に住める

都心にこだわると、窮屈な家を選択せざるを得ない。だが、郊外で同じ金額をだせば、広くてゆとりある空間が手に入る

テレワークを併用できる職場の場合や、家族との時間を大切にしたいなど、「おうち時間」を充実させたければ、郊外は有力な選択肢だ。

特に、持ち家の強みの一つとして、リフォームして間取りを自由にカスタムできることが挙げられる。書斎を作りたい、子どもが大きくなったら部屋を分けたいという場合でも柔軟に対応できるため、持ち家において”広さは正義”だ。

車を持つ生活がしやすい

郊外なら、車のある生活がしやすい。都心に比べて駐車場代が安いうえ、止めやすい場所も多いため、車でのお出かけが楽しみの一つになる。

実際、筆者は公共交通メインの「車無し派」だったが、車を購入してからドライブが趣味の一つとなり、充実したカーライフを送ることができている。

車を持つと行動範囲は拡大し、郊外における公共交通の不便さも感じにくくなる。

大型ショッピングモールが便利

郊外の買い物事情は、必ずしも不便とはいえない。それどころか、都心を上回っている部分さえある。

郊外であれば、大型ショッピングモールやアウトレットが身近に活用できる。買い物・グルメ・娯楽などが一箇所で完結し、小さな子どもを遊ばせるにも最適だ。

都心は大型のショッピングモールが少なく、あったとしても激混みということがほとんどなので、快適なショッピングを楽しみたければ、郊外のほうが向いているかもしれない。

仕事とプライベートの切り替え

勤務先が都心であれば、郊外に住むことで、仕事とプライベートの切り替えがしやすい。都心に行くのは仕事か用事がある時だけで、休みの日は郊外でゆとりある暮らしを送る生き方は、仕事のモチベーション維持にもつながるはずだ。

また、郊外の場合は通勤時間がネックとなるが、通勤時間を勉強や情報収集など有意義に使えるのであれば、そこまで問題にならない。

むしろ、郊外でも始発で座って通勤できたり、自家用車通勤ができるなら、快適に通勤できる可能性がある。

「都心・郊外いいとこ取り」戦略

都心の狭い家と郊外の広い家、どちらが幸せか。そんな究極の問いの一つの答えとして提案したいのが、「都心・郊外いいとこ取り」戦略だ。

この戦略では、都心の利便性や資産性をある程度享受しつつも、郊外のゆとりや価格面での恩恵を受けられる。市況が厳しい時代だからこそ、こうした戦略で賢く物件探しをしていこう。

この戦略においては、まず住むエリアとして、マネーゲームと化した都心エリアはあきらめる。郊外であれば、まだ手が届きやすい地区も多く、広い部屋も手に入りやすいためだ。

その上で、公共交通だけでも生活できそうな、都心に近い利便性を享受できる地区を探してみる。例えば、近くに大きな駅があり都心に出やすかったり、買い物施設や娯楽が充実している地区を探してみるといった具合だ。

いくつか候補を絞ったら、各地区のメリット・デメリット、資産価値をみながら比較検討をしていこう。比較検討にあたっては、「マンションレビュー」などの物件評価サイトが参考になるはずだ。

最終的には、物件選定において「大規模マンション」「再開発エリア」「タワーマンション」といった、郊外でも需要が見込める物件で資産性をカバーしつつ、都心と遜色ない居住満足度を得ることを目標にしてみてはどうだろうか。

まとめ

今回は、「後悔しないマンション探し」と題して、都心と郊外を比較しつつ戦略を考えてきた。

都心派も郊外派も少し視野を広げてみて、居住満足度資産性を両立する選択肢の検討をおすすめしたい。今の自分だけでなく、数年後の自分にとって後悔のない選択となるよう、中長期的な視点を持ってみてはどうだろうか。

本ブログでは、今後も日々のQOLが上がる情報や、住まいのお役立ち情報を発信していく予定なので、是非チェックしてみてほしい。